北朝鮮の至る所で露天商、つまり「屋台」が急増中だ。当局が市場統制を緩和していることから、住民の往来が多いスポットで商売しようとする人が増えているからだ。

今年4月に撮影された新義州郊外の風景。露天商が立ち並んでいる。(画像:鲍勰等于鳃)
今年4月に撮影された新義州郊外の風景。露天商が立ち並んでいる。(画像:鲍勰等于鳃)

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、「道内の市場では周囲2キロのエリア内に屋台が立ち並ぶようになった。主に麺や人造肉飯(豆で作ったソイミートに味付けしたご飯を入れたもの)、温飯(わかめスープにご飯を入れたもの)を売っている」と語った。

屋台は、商売で忙しく昼食を取る余裕がない商人たちに大人気だ。また、遠出をする時に車内で食べるお菓子やキャンディなどの売れ行きもいいという。さらに、夕方以降にオープンする屋台も増えている。

「昼間は職場に出勤して商売できない住民が、退社後に屋台を出して「チゲ」「総菜」「酒」「酒のツマミ」などを販売する。仕事帰りの住民が、軽く一杯できるので忙しい商人からは好評だ」(内部情報筋)

屋台は市場外にあるため『市場管理費』を出さなくてもいいが、地域担当の保安員(警官)は屋台に場所代、すなわち「みかじめ料、ショバ代」を要求する。大抵の屋台商人は、しぶしぶ払うが、払わなければ乱暴されることもある。まるで「ヤクザ」だが、時折「ショバ代」の額を巡って喧嘩になることもよくあると情報筋は語った。

当初は、市場周辺だけだった露天商が、最近では鉄道の駅、バスターミナル、市内中心部など流動人口の多いところにも進出しつつある。また、住宅密集地にも20から30程度の屋台が立ち並んでいるという。

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