中国駐在の北朝鮮の貿易関係者らが次々に本国へと召還されていることは、デイリーNKでも報道しているが、これが単なる召還ではなく事実上の逮捕だということが明確になり、貿易関係者は戦々恐々としている。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮の国家安全保衛部は中国遼寧省の瀋陽に駐在している貿易関係者に対して抜き打ちの調査を始めた。数人の幹部が平壌に召還されたことで調査は終わったものと思われていたが、関係者の間では「自分が粛清されるのでは?」という恐怖感で満ち満ちているという。

ある幹部はRFAの取材に対して、調査は遼寧省にいる関係者のみを対象にしたもので、6月末に瀋陽駐在の北朝鮮貿易管理総局の駐在員6人が逮捕されたことで終了したが、現地では「調査は形ばかりで逮捕対象者は最初から決まっていたのではないか」という噂が出回っているという。

瀋陽と丹東に駐在する幹部たちは、密告者が逮捕対象者の資料を保衛部に渡したのではないかと勘ぐっているが、密告者が誰かわからず、疑心暗鬼に陥っているという。

瀋陽の別の情報筋は、召還された人々が厳しい取り調べに耐えかねて何を言うかわからず、幹部たちは自分が巻き込まれるのではないかと心配していると語った。

中国に駐在している北朝鮮貿易関係者は金日成バッジを着用しないことになっている。2006年に金正日氏が現地人の反感を買うことのないようにバッジを付けないように指示を下したからだ。しかし、ちょっとしたことが命取りになりかねない今、皆が皆バッヂを付けているという。

【関連記事】北朝鮮「軍需経済部門」の大物も亡命か

    関連記事