さらに、「野戦軍出身の玄永哲氏の粛清後、金正恩氏は政治イルクンを使って軍への統制を高めようとしているようだ。朴永植氏の就任で、野戦軍出身の幹部に対する監視と統制が強化され、彼らは萎縮せざるを得ない」とも語った。
専門知識が豊富なベテラン軍人より、現場を知らない政治イルクンが軍を掌握することで、軍内の忠誠競争を引き起こし、韓国へのさらなる強攻策や軍事的挑発へと発展することを憂慮する見方もある。
匿名の北朝鮮専門家は「専門知識を持ったベテラン軍人ではなく、金正恩体制の安定や忠誠心ばかりを考慮した人事は、軍の運営に混乱をきたし、『おべっか忠誠競争』が始まりかねない。金正恩氏の恐怖政治から生き残るための『忠誠競争』が始まっているが、こうした人事はそれをさらに加速させし、韓国に対する軍事挑発につながる恐れがある」と語った。