北朝鮮を代表する携帯会社は、エジプト・オラスコム社系列の「コリョリンク」と政府が運営する「強盛ネット網」の2つだったが、ついに「サードウェーブ(第三の波)」が到来すると米国の北朝鮮専門ニュースサイト「NKテック」が伝えている。

北朝鮮製のスマートフォン「アリラン」(資料写真)
北朝鮮製のスマートフォン「アリラン」(資料写真)

そのサードウェーブとは、北朝鮮のインターネットプロバイダー「ピョル(星)」。NKテックによると、ピョルが、携帯電話事業に参入したとという。ただし、「ピョル」の携帯電話サービスは北朝鮮国民向けで、インターネットにはつながらず、外国人の利用は認められていない。

もともと、「ピョル」は平壌在住の外国人向けにの有線インターネットを提供してきたプロバイダーだ。加入者によると、インターネットの料金は月600ユーロ、データ量は無制限だが通信速度は1Mbpsで、動画再生は、困難なスピードだ。

NKテックのマーティン・ウィリアムズ氏は、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対して次のように述べている。

「コリョリンク(オラスコム系)は、ネットにつながる外国人向けサービスと、ネットにつながらない北朝鮮国民向けサービスの2つのネットワークを運営していたのでかなり負担になっていた。『ピョル』が携帯電話サービスに参入したことでコリョリンクの負担が軽減されるだろう」

仮に、「ピョル」参入すれば、北朝鮮の携帯電話会社は3社となる。今後、加入者獲得の熾烈な競争が始まる可能性が高い。

一方、コリョリンクを経営するオラスコム社は、北朝鮮での利益を国外に持ち出せない事態に直面し、北朝鮮からの撤退も視野に入れていると伝えられている。「ピョル」の携帯電話事業への参入は、オラスコムの撤退を見越したものという見方もある。

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