北朝鮮当局が「単純犯罪に対する罰金制度」を導入したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。罰金制度の狙いは、労働党創建70周年記念の建設事業を補うためという見方がある。

6月に入って両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市で、携帯電話の違法通話で住民76人が摘発された。うち30人は中国と通話した罪で、それ以外は携帯電話に保存した外国映画を見ていた罪に問われた。

摘発されても中国人民元で5000元(約10万円)の罰金を支払えば釈放されるが、用意できなければ1年の教化刑に処せられる。半分の2500元(約5万円)だと6ヶ月間の労働鍛錬隊送りという。

RFAによると、殺人などの凶悪犯罪や反政府活動に属する犯罪は従来どおり厳しく処罰されるが、交通犯罪や麻薬ぐらいなら罰金を払えば釈放されるという。あくまでも噂だが、「売春で摘発されても3000元(約6万円)払えば釈放される」という話しもある。

こうした措置は、6月12日に中央から各地方の司法機関に下された指示に基づく。名目は「罰金刑で犯罪者に反省の機会を与える」だが、北朝鮮当局の本当の狙いは別のところにあった。

徴収した罰金を管理するのは「総合建設指揮部」、つまり建設関連の機関であり、不足している建設資金を補うための罰金制度であることが見えてくる。

あの手この手で、住民から金を搾り取ろうとする北朝鮮当局に姿勢について情報筋は、「罰金集めのノルマ達成するため、司法機関は犯罪をでっち上げるかもしれない。カネさえ払えば釈放されるなら、金持ちはやりたい放題になる」と不安な心境を語った。

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