朝鮮半島の中部から北部にかけての地域が日照りに苦しんでいる。

韓国のハンギョレ新聞によると、軍事境界線に面した京畿道坡州市の農村では、農業用水を臨津江から引いている。しかし、渇水のためで軍の給水車まで動員されて田んぼに水を入れている。さらに、今年の稲作を諦めて、豆を植える農民も現れた。

京畿道は46億ウォン(約5億円)の予算を緊急投入して、給水車460台の動員や井戸を掘るなどで対応している。

軍事境界線の北側の北朝鮮の状況はさらに深刻だ。渇水で水位が下がった川を通じて海水が逆流。発育状況の悪い作物に深刻な打撃を与えているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

平壌南道(ピョンアンナムド)の情報筋によると、逆流が起きているのは平安南道や黄海南道(ファンへナムド)を流れる河川とのこと。川の水位が平年より3~4メートル低いため、満潮時には海水が川を伝って数キロ上流まで逆流するという。

塩水がまじった農業用水では、作物は枯れる。しかし、協同農場の住民も「田植え戦闘」に動員された農村支援員も打つ手がなく手をこまねいて見ているだけだ。

情報筋は、「こうした状況を根本的に解決するには、河口に海水の逆流を防ぐ閘門を建設するしかない」と語る。

さらに、平壌や周辺地域では初春から異常高温と少雨が続いており、最近では連日30度を超える真夏日を記録。高温の昼間は、農村支援員も作業ができないことから田植えは遅れる一方だ。

朝鮮中央テレビは「田植えは8割以上終わった」と宣伝しているが、平安北道(ピョンアンブクト)の別の情報筋は「平安北道ではまだ半分も終わっていない」と語る。

こうした北朝鮮当局の無策ぶりに住民たちは次のように批判している。

「天の下した厳罰だ」「国は農業に投資もせずに動員頼りのむちゃくちゃな農業をやっている」「幹部たちは魚を食って水遊びするのに忙しくて農業に関心などない」

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