専業主婦は、「市場」という戦場で朝鮮人民軍戦士さながらのたくましさで「生活闘争」を展開。当局の規制に対しては、抗日パルチザンのごとく立ち向かい、「遊撃隊式」に商売を広めた。
家計を助けるため、「市場」に飛び込まざるをえなかった若い未婚女性も、市場の荒波で鍛えられ、数年もすればいっぱしの「市場戦士」に生まれ変わる。
こうしたなか、相対的に男性の経済力は低下し、北朝鮮経済を支える原動力は、女性になってしまったというわけだ。とりわけ、市場の経済活動に積極的に参戦するトンジュ女性は、北朝鮮の婚活事情を大きく変化させてしまった。
「結婚の幸せなんかよりお金が大事」とあえて独身を貫こうとする女性も増えているという。「自立的な経済力」を備えた未婚女性の大半が30歳以上だ。こうした変化のなかで、独身男性の婚活事情も自ずと変わっていく。