北朝鮮の朝鮮人民軍傘下の外貨稼ぎ企業所の複数の幹部が、賄賂の額をめぐって強制労働施設に収監される事件が発生した。

平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋は9日、次のように語った。

「西海の人民武力部部隊所属の外貨稼ぎ企業所の幹部たちが、檜倉郡(フェチャン)新地(シンジ)洞の『労働鍛練隊』に送られた」

労働鍛練隊とは、北朝鮮の拘禁施設の一種で「強制労働施設」である。処罰理由は、保衛司令部(軍の防諜機関)が、この外貨稼ぎ企業所を調査し、「外国(韓国)と連携して私腹を肥やしたり、内部情報を売った」という報告書を出したからだ。

しかし、内実は違うと情報筋は指摘する。

「企業所幹部たちが処罰された原因は、この企業所を管理・監督する保衛司令部幹部Aに渡したワイロの額が他の軍幹部よりも少なかったからだ。Aは逆恨みで、保衛司令部として検閲を実施。冤罪にちかい形で企業所幹部たちを拘束した」

企業所幹部たちは、監獄で拷問を受け「南朝鮮(韓国)と繋がっていること話せ」と自白を強要されたが、最後まで容疑を否認した。結局、思想教育レベルで保衛司令部傘下の強制労働施設「607鍛練隊」に送られたが、ここは「悪名高い強制労働施設」だという。

「607鍛練隊は、再教育が必要な軍人たちを6カ月から2年間、重労働させる『虎の施設』と言われる厳しい施設だ。80%から90%が軍人で一般人の割合は10%ぐらいだ」(内部情報筋)

外貨稼ぎ社長の思想動向は常に監視されているが、報告する保衛司令部の上級幹部たちにワイロの額で評価するため、他の軍幹部よりも多く包まなければならないという。

「今回、強制労働施設送りになった社長は、忠誠資金よりワイロ資金をうまくやりくりする必要を思い知ったことだろう。他の幹部よりも保衛司令部幹部に適時に賄賂を渡さないと、いつスパイの濡れ衣を着せられて捕まるかわからない世相だ」(内部情報筋)

【関連記事】
こどもの日も「賄賂漬け」
「将軍様の指示もカネ次第」
秘密警察に「まるでドル共和国だ」

    関連記事