韓国の公営放送KBSは、受信機器さえあれば北朝鮮の一部地域でも受信可能。一般住民の視聴は表向きは違法だが、なぜか平壌での視聴率争いで「朝鮮中央テレビ」が韓国KBS放送に惨敗していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

韓国のお笑いタレント、カン・ホドン(左)ユ・ジェソク(右)は北朝鮮でも大人気だという。(画面:KBS)
韓国のお笑いタレント、カン・ホドン(左)ユ・ジェソク(右)は北朝鮮でも大人気だという。(画面:KBS)

韓国に近い黄海道(ファンヘド)や江原道(カンウォンド)では、韓国テレビの電波は受信可能で、多くの一般住民が古くらからこそっと韓国放送を楽しんでいたが、RFAの情報筋によると、平壌市内も同様だと明かした。

「平壌市内のほぼ全域でKBSの受信が可能だ。中でも大成(テソン)区域と万景台(マンギョンデ)区域など市内中心部から若干離れた地域での受信状態がいい」

見ている層はトンジュ(金主、新興富裕層)、党幹部などの特権階層や大学教授などの知識人だ。一般家庭には、保衛部、保安部が検閲を行うが、彼らは対象から除外されている。韓国放送を見られないようにする妨害電波も電力難で止まっているという。

こうしたなか、朝鮮中央テレビは、平壌市内における視聴率争いで韓国KBSに負けていると伝える情報筋もいる。

北朝鮮では、公式の視聴率調査が存在しないため、実際の視聴率は不明だが、「朝鮮中央テレビ視聴率惨敗説」にはそれなりの根拠がある。

平壌市内のほとんどの家庭は、当局に登録されているテレビとは別に、4.7インチの小型テレビやタブレットPCを持っている。閉じられた狭い空間や布団に隠れての視聴も可能だ。当局が、検閲に来ても簡単に隠すことができる。

さらに、北朝鮮の慢性的な電力難も、韓国放送の視聴率を押し上げる要因だ。平壌市内では頻繁に停電が生じるため、備え付けのテレビ機器は不便だ。しかし、タブレットPCなら視聴可能だ。小型テレビもソーラーパネルなどで充電しておけば問題なく使える。

平壌の闇夜のお供に韓流とKBS。そんな時代が来ている。

【関連記事】北朝鮮の取締官が韓流ドラマにハマる

    関連記事