10月10日の朝鮮労働党創建70周年記念日を控え、北朝鮮は国の統治に必要な外貨の確保のために外貨稼ぎ機関を再整備したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

上海の北朝鮮レストランの女性従業員たち ©Stephan
海外にある北朝鮮レストランも重要な外貨稼ぎ事業の一つ (画像:Stephan)

「今年に入って、中国駐在の外貨稼ぎ機関に組織改編の命令が下された。『綾羅指導総局』と『大興管理局』などの組織は拡大し、部署もかなり改変された」

綾羅指導総局には、大型貨物輸送の部署がなく流通に関しては「降仙貿易総会社」と「大成貿易総局」に頼っていたが、このコストが負担になっていた。しかし、今回から大型貨物運送の部署ができたという。さらに、中国から自動車を輸入する権限が与えられ、生活必需品や資材の輸入を独占できるようになった。

この時期に、大がかりな「外貨稼ぎ機関再編」を行う背景について情報筋は次のように語る。

「10月に『党創建70周年記念行事』を迎えるが、記念準備に必要な外貨を確保できていないからだ。中朝関係の悪化で中国政府からの無償支援がほとんど途絶えている。北朝鮮から輸出するものもあまりない状況だ」

当局は「外貨稼ぎ機関も自力更生の革命誠心を高く発揮せよ」「人民生活向上のためには手段を問わず最大限利益を出せ」と貿易関係者に活を入れているが、輸出品が不足しているため実績が上がらず、関係者も頭を悩ませている。

中国の対北情報筋によると、北朝鮮当局は外貨を確保するために中国駐在の貿易関係者をわざわざ平壌に呼びつけて、思想教育を行い、外貨ノルマ達成の「忠誠の誓い」までさせるという。

韓国の脱北者団体「NK知識人連帯」によると、外貨稼ぎを牛耳っていた張成沢氏(2013年粛清)に代わって、呉克烈(オ・グンリョル)国防委員会副委員長が機関を指揮していると分析。今回の組織改編も彼が主導したと見ている。

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