北朝鮮で、全国的に「ファストフード店」が広まりつつある。コーヒー、ピザ、ハンバーガーなどを販売するファストフード店は平壌にしか存在しなかったが、地方都市でも富裕層や若者が足を運ぶケースが増えているようだ。

平壌市内のピザ屋の様子
平壌市内のピザ屋の様子

咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、北朝鮮第2の都市、咸興(ハムン)市の駅前広場周辺に、党や軍傘下の貿易会社が開いた「コーヒーショップ」「ハンバーガーショップ」などが新しくできているという。

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店舗では、中国、イタリアから輸入したコーヒー、ホットティー、フルーツジュースやかき氷など多様な商品を展開。トンジュ(金主)や幹部をはじめ、大学生のデートの場所として人気を集めている。

コーヒーもアメリカンや豆を挽いた本格的なコーヒーなど種類も豊富だが、カップは20ミリリットルのデミタスカップ。1杯のお値段は1万2000ウォン(約180円、コメ2.4キロ相当額)とかなりの高額だがそれでも売れる。

コーヒーに慣れていない客は、ホットティーやフルーツジュースを飲む。こちらは、コーヒーの半分程度の値段だ。

ファーストフード店は、平安南道(ピョンアンナムド)の南浦(ナムポ)、平城(ピョンソン)、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)、江原道(カンウォンド)の元山(ウォンサン)など地方大都市に続々と進出。さらに、「高級食堂」と銘打つ店舗まで登場した。

「高級食堂」では、オムライス、カレーライス、日本風の焼きそばなどを販売している。ファストフード店に比べると価格は5倍ほど高いが、思い切って月に1?2回通う客も増えつつある。また、出張で地方に来た中央幹部のちょっとした接待などでも活用されている。

こうした動きに富裕層や大学生たちは「食文化を通じて外の世界がわかる」と言って歓迎しているが、一般住民たちは違う反応を見せた。

「口にも合わないのに、なんであんなに高いんだ」

ファーストフード店の本来の特徴は「早かろう」「安い」だが、そうした店舗が、北朝鮮で展開されるには、まだ時間がかかるようだ。

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