北朝鮮の建設現場では、もともと安全環境が整っていない。それに加えて伝統的なスローガン「速度戦」を唱えることから、突貫工事になりがちで、頻繁に事故が起きるという悪循環に陥っていると内部情報筋は伝える。
「死亡事故が起こっても、当局は速度戦のみを強調して安全対策を取ろうとしない。今年の初めにも、酷寒のなかで水中作業した突撃隊員が凍傷になったが、それでも作業を続けなければならなかった。今も『速度戦』と『殲滅(せんめつ)戦』を言うだけで安全対策に関しては一切後回しだ」(内部情報筋)
金正恩氏が、早期完工を指示した発電所
先月20日の労働新聞によると、金正恩氏が「白頭山先軍青年発電所」を現地指導し、労働党創立(10月10日)70周年まで完工させるように指示。現場のノルマはますます厳しくなっているという。