「責任事故」とはJR西日本の内規に定められた用語で、社員の取扱いミスによる事故のうち、死傷者が発生するなど結果が重大か、もしくは「酒酔い」によるなど原因が悪質なもののことをいう。
そしてもう1枚は、同文書について「早急にその趣旨の徹底」を図るべしとする鉄道本部から関係各部署に宛てた通達だ。
これらの中で目を引くのは、「考え方」にある次の記述である。
もしも、事故が起これば責任の所在は明らかにしなければならないが、これを起こした当人の問題のみが強調され過ぎれば、社員の関心が「重大事故の防止」より「責任事故の防止」に集中することになりかねず、軽微な事故を起こした際でも、自己の責任となることを回避しようとして新たな事故を引き起こしたり、事故の隠ぺいを図ろうとするなど、より重大な事態につながる恐れも考えられる。