ジャーナジャーナリストの安田浩一さん(左)とデイリーNKジャパン編集長の高英起(右)
ジャーナリストの安田浩一さんと(左)とデイリーNKジャパン編集長高英起(右)
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●外国人労働者に対しては、いまだに「日本で金儲けするためにブローカーに金はらって来ているんだろ」みたいなイメージがあると思います。彼らはどのような経路を経て日本に来ているんでしょうか。

安田:「外国人技能実習生」制度は、元々は現地の法人で働く労働者を日本に招いて技術研修させる仕組みとして始まったんです。ところが、一部の企業が研修の名目で日本に呼び寄せ、安価な労働力として使うようになった。

もう少し詳しく説明すると、労働力が欲しい企業が参加する協同組合などが管理団体として日本の受け入れ窓口となります。

そして、研修生の受け入れ支援と監督を担当する「JITCO(国際研修協力機構)」という公益財団法人があるのですが、これは法務、外務、厚生労働、経済産業、国土交通の五省共管により設立されたもので、いわばこれら省庁の「天下り団体」です。ここは実質的に事務処理しかしておらず、本来すべき「助言」と「指導」は出来ていません。