●彼らは、どういった現場で働いているんでしょう?
安田:一部のホワイトカラーを除けば、ほとんどが生産現場です。それも日本が誇る地場産業や伝統産業ですね。栃木県の「とちおとめ」という世界中に輸出されているイチゴのブランドがありますが、現場でつくっているのは中国人実習生です。それから「今治タオル」で有名な四国の今治。ここは実習生特区になっています。また、北海道の水産関係や、養豚、養鶏の現場。牡蠣の養殖が盛んな広島でも現場で働いているのは実習生です。
●どの国の出身者が一番多いのですか?
安田:やはり中国です。日本人は衣料品などに関して「メイド・イン・ジャパン」こそ“ホンモノ”だと思って有難がる傾向がありますよね。でも、実際に縫製工場で働いている人は中国人が多い。つまり日本国内で生産されていても「メイド・バイ・チャイニーズ」なんですよ。