ジェームズ・クラッパー米国家情報長官が25日、下院歳出委員会の軍事小委員会に対し、北朝鮮が米国本土を直接攻撃可能な移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)を配備できる状態にあるとする見解を明らかにした。29日、韓国の聯合ニュースがワシントン情報筋の話として報じた。
米政府インテリジェンス部門の最高責任者が、こうした見方を示すのは初めて。
クラッパー氏は小委員会に提出した書面の中で、北朝鮮が核弾頭を搭載可能な弾道ミサイルKN?08を配備するための初期段階にある、とする見解を述べているという。
KN?08は2012年と2013年の軍事パレードに登場して注目されたが、発射実験は確認されていない。射程距離が1万2000?に達し、米国本土も射程に入るとの分析がある。
北朝鮮の核・ミサイル戦力を巡っては、セシル・ヘイニー米軍戦略司令官も19日、ワシントンで開かれた上院軍事委員会聴聞会で「北朝鮮は核弾頭の小型化に成功したと見なされる」としながら、北朝鮮の核兵器を「無視できない脅威」と主張。核抑止と対応力を考えなければならないと述べている。