北朝鮮は26日、「韓国人スパイ」とされる男性2人の逮捕を発表した。彼らの記者会見の様子を報じた、朝鮮中央通信の記事全文は次の通り。(小見出しは編集部)

南朝鮮のかいらい情報院のスパイが反共和国偵察・謀略行為の犯罪の真相を自白

【平壌3月26日発朝鮮中央通信】米国と南朝鮮のかいらい一味の操りの下で、反共和国偵察・謀略行為を強行して摘発、逮捕されたかいらい情報院のスパイとの国内外記者会見が26日、平壌の人民文化宮殿で行われた。

国内の出版報道部門と総聯(朝鮮総聯)の記者、外信記者がこれに参加した。

駐朝諸国外交代表と大使館員がオブザーバーとして参加した。

潜伏スパイ

記者会見に先立って行われた国家安全保衛部の幹部の発言によると、最近、共和国国家安全保衛部が現行犯として摘発、逮捕したかいらい情報院のスパイであるキム・グッキとチェ・チュンギルは、朝鮮の最高首脳部をどうにかしてみようと狂奔した極悪なテロリストである。

彼らは、「北の人権問題」を取り上げて「偽造貨幣製造国」「テロ支援国」のレッテルを張り付けて国際的孤立と封鎖を成功させようとする米帝とかいらい逆賊一味の反共和国謀略策動に積極的に加担した。

米国とかいらい情報機関の操りと後援の下でさまざまな手段と方法を尽くして朝鮮の党・国家、軍事の機密資料を収集したばかりか、ブルジョア生活文化を共和国の内部に撒き散らそうとあがいた。

記者会見ではまず、この10余年間、中国の丹東でかいらい情報院の潜伏スパイとして策動したキム・グッキが陳述した。

機密資料を収集

陳述によると、1954年7月23日、南朝鮮の大田市東区龍雲洞生まれのキム・グッキは2003年9月1日から中国の丹東市に居住して地下教会を運営し、その後、居住地を何度も移して2011年から2014年まで丹東市で暮らした。

地下教会で数十人の朝鮮族と私事旅行者を相手に反共和国宗教宣伝をした。2005年9月、朝中国境地域で反共和国偵察・謀略策動を専門に働いてきた「国家情報院」の部長ファン・ジェヨンに買収されて資料を提供した。

2006年7月20日から「国家情報院」に「シン・ソングク」という間諜の隊号と「101番」という番号で登録されて職業的なスパイとして活動した。

金正恩氏「冒とくマンガ」

彼の犯罪行為は第一に、共和国の最高指導部に関連する重大国家機密を系統的に収集して「国家情報院」に提供することによって、米国と南朝鮮当局の共和国への国家政治テロに積極的に加担したことである。

このために2009年11月、最高指導部の中国訪問の際に通過したある簡易駅とその周辺を撮った写真、健康状態に関する重大機密資料を収集、提供した。

2010年8月、最高指導部が鉄道便で中国を訪問するかもしれないという指令を受けて国境地域に行って中国側の鉄道工事の状況と朝鮮側線路の周辺を撮影した後、中国訪問の日にちと列車時間、出発および到着駅などの情報を収集、提供し、その代価として数万ドルを受け取った。

犯罪行為は第二に、丹東地域に諜報網を構築して朝鮮の党・国家、軍事の機密と内部実態資料を系統的に収集、提供して米国と南朝鮮当局の反共和国敵対行為に積極的に追従したことである。

現地の人と朝鮮の私事旅行者、華僑10人余りを間諜として吸収して諜報網を構築し、間諜らに資料収集任務と偵察器材を渡して資料一件当たり代価を支払う方法で主要機密を収集して「国家情報院」に系統的に提供した。

その資料は、共和国の主要幹部の動向と経歴、各機関の責任者と組織体系、軍部動向と軍幹部の交代、軍事基地、核に関する資料、現地にある朝鮮の代表部メンバーと出張者に対する包容、物価変動資料、忌まわしい映像資料と写真などである。

犯罪行為は第三に、共和国を内部から瓦解、転覆させる目的で朝鮮に対する謀略宣伝物を制作、流布し、宗教宣伝をしたことである。

謀略宣伝物は、最高指導部の権威をき損させる漫画の本と娯楽CD、SDカード、朝鮮で反政府的騒じょうが起きているかのようにねつ造したビラ、「脱北者」の証言などが入っている映像をはじめ数十種である。

これには、最高指導部を冒とくする漫画の本のように「国家情報院」が直接制作したものもあり、キム・グッキがコンピュータで合成制作したものもある。

「宗教国家」狙う

彼は、ファン・ジェヨンから朝鮮の人権をねつ造した数多くの映像物を受け取って保管しながら、随時間諜に与えて朝鮮に伝播するようにした。

2007年6月から7月、米国・ハワイの大学にある専門的な反共和国人権謀略団体であるメディア団の丹東旅行を案内しながら彼らと共に宗教宣伝物を作り、彼らが制作した謀略資料が入っているMP4数百個を受け取って共和国に投入した。

2005年4月から2006年7月までの間に、共和国に「宗教国家」を樹立することを目的として組織された反共和国地下宗教団体の運営に関与した。

「おから豆腐専門食堂」はスパイ拠点

この団体だけでなく、多くの宗教団体が現在、反共和国謀略宣伝に加担している。

このほかに、キム・グッキの罪は朝鮮の貨幣を偽造して朝鮮の経済を悪化させ、民心を混乱させようとしたことである。

この10余年間、彼が「国家情報院」から支援を受けて反共和国犯罪行為に利用したり投入した偵察器材と装備、不純電子媒体は25種に500個余りに及ぶ。

これとともに、情報収集費、偵察器材および装備購入費など巨額の資金を受け取って偵察・謀略行為に利用した。

続いて記者の質問があった。

キム・グッキは、米国とかいらい情報院に吸収されて固定スパイとなり、計画的で組織的な指令に従って反共和国偵察・謀略行為をすることになったことについて、丹東地域の反共和国偵察・謀略拠点と関係人物らについて暴露した。

それによると、「国家情報院」の拠点は丹東地域だけでもほぼ30個ほどある。

商店は、「東方商店」「コマ食品」「ミョンソン食品」「ヘソン食品」「リョンチョン商店」「ソンウン商店」「ミョンガ食品」「ウリ食品店」「アニコル」「イェテ商品専門店」「カナアン食品専門店」「LG壁紙商店」など12個である。

食堂は、「ヒョンファウォン」「民俗村」「東海館」「キニ食堂」「楽園餅屋」「海苔巻き天国」「ママ参鶏湯」「チョンクァボク」「おから豆腐専門食堂」「キムガネ食堂」「長白山食堂」「ビジョン食堂」である。

ゼ フ チ ゼ(原文ママ)

偽造紙幣を印刷

貿易関連企業はテファ貿易と東方貿易があり、病院は丹東泉病院(キリスト教病院)があり、ホテルはプリマホテル、江辺ホテルがある。

彼は、丹東市に居住しているか、頻繁に出入りしながら反共和国偵察・謀略行為に関わっている複数の人物の名前と年齢、国籍、職業、居住地などについても具体的に明らかにした。

共和国の経済発展を阻害し、民心を混乱させる目的をもって朝鮮の貨幣を偽造して共和国境内に送り込む行為を働いたことについても語った。

2010年5月「国家情報院」の指令通りに秘密印刷拠点を設け、同年9月に5ウォンから500ウォン券までの偽造貨幣を各々100枚ずつ印刷して3つのかばんに分け入れて、瀋陽にある荷物保管箱を利用して他の間諜に渡す方法で共和国境内に投入した。

その後も、数千枚の偽造貨幣を印刷して同じ方法で数回にわたって渡した。

黒幕「キム課長」

最後に、キム・グッキは自分の犯罪行為は組織的かつ体系的であり、陰謀的な国家政治テロ、転覆行為だとし、米国と南朝鮮当局が反共和国偵察・謀略策動を直ちに撤回することと世界の公正なメディアがこれに積極的に呼応することを要請した。

次に、中国の丹東に住みながら反共和国敵対行為をしていたかいらい情報院のスパイであるチェ・チュンギルが陳述した。

それによると、チェ・チュンギルは1959年9月19日、南江原道春川市孝子洞で生まれた。

2003年に南朝鮮を発って中国で住み、2011年7月から瀋陽で「国家情報院」の要員である「キム課長」のスパイに吸収されて「高先生」という隊号で反共和国偵察・謀略行為を働いた。

2011年8月から2012年10月までの間に、「キム課長」から北に関する情報は些細なことでも見逃すな、特に共和国の最高指導部の動きに関する情報の収集に総力を集中しろとの指示を受けた。

作戦名は「花豚事業」

また、共和国の軍事機密資料の収集に関する指令を受けて2012年3月、共和国の住民であるリ某を通じてラジウムのサンプルと、同年7月には華僑である金某から国防分野で使われる重要元素粒子を入れた二重ガラス瓶を写真に撮って送った。

2012年10月から2013年4月の間には、寧辺地区の土をもってくるように指令を受けて3人の朝鮮の住民に課題を与えた。

特に、華僑であるユン某を寧辺に数回にわたって派遣し、彼に共和国の軍需工場と工場の各責任幹部の資料を収集するようにし、飛行機格納庫、飛行場、新型戦車を撮影するようにした。

彼は、「国家情報院」の要員から知ることになった「花豚事業」についても暴露した。

「花豚事業」は、南の空輸部隊、特攻部隊が共和国に浸透する時に着る人民軍の服装をはじめ一切の軍品を購入することであり、チェ・チュンギルは共和国の公民2人と華僑1人を通じて購入した人民軍の軍官制服と下士官の服を各々一着、1個の軍人身分証明書を要員に渡した。

また、共和国政府に対する住民の動向、市場の実態、生活資料を収集して「キム課長」に報告した。

エロビデオ投入作戦

共和国を謀略にかけて害する謀略行為を働くために、2012年10月末頃に「チェ・ミョンハクスパイ事件」のつくり上げに必要な資料をねつ造して送り、反共和国「人権」謀略宣伝に使われる資料の収集のために共和国の公民1人、華僑1人を買収して手段と方法の限りを尽くした。

チェ・チュンギルは、共和国の内部を瓦解させ、朝鮮の住民を誘引して南朝鮮に連れて行く犯罪も働いた。

2012年3月頃、華僑のユン某が共和国に入国する際、エロビデオと南の映画が収録されたCD50余枚、2つのフラッシュメモリーを渡して共和国境内でコピー、流布させるようにした。

このほかに、丹東に私事旅行した朝鮮の住民2人と華僑3人を南の牧師キム教授と中国の竜井にある朝鮮族の女性執事に送って宗教教育を受けるようにした後、共和国に「地下教会」を築くように課題を与えて浸透させた。

また、2011年6月ごろ、瀋陽で働いていた朝鮮の女性を南に誘引していったことをはじめ「国家情報院」の指令を受けて2013年まで5回にわたって朝鮮の住民の男子9人、女子13人、子供6人を南に送った。

記者の質問を受けたチェ・チュンギルは、国際社会で朝鮮を「麻薬製造国」「偽造貨幣製造国」に仕立てようとする米国と南朝鮮当局の謀略劇について、「チェ・ミョンハクスパイ事件」作り上げの経緯と「リ・マンジュン忠誠誓約書」のねつ造について暴露した。

記者会見が行われる間、摘発、逮捕されたかいらい「国家情報院」のスパイらの反共和国偵察・謀略行為を見せる写真資料と各証人の陳述を収録した編集物が上映された。

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