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現在、彼女は仁川(インチョン)の友人の家に身を寄せていて縫製工場で働いている。

「仕事はつらいが、仁川は外国人も多く脱北者だからと偏見の目で見られることもない」(ユさん)。

「生活はよくなったが幸せとは言えない」

咸鏡北道(ハムギョンブクト)穏城(オンソン)出身で、大邸在住6年のキム・イェリムさんは「死ぬ思いをしてようやく脱北してきたのに、大邸の人々の心の壁にぶつかって苦しい」と語る。

大邸にやって来たキムさんは食堂の店員、白菜の収穫、スルメの乾燥、メガネフレームの組み立てなどありとあらゆる職を転々としてきた。脱北者への偏見はキムさんを苦しめてきた。ある職場では外国人扱いされて安い賃金で働かされそうになった。面接で残業や最低賃金について質問しても露骨に無視された。