しかし、ロシア国営放送のこのような論調は、国連安保理においてロシアが北朝鮮の人権問題追及に決して同意せず、必要に応じて拒否権を発動するという“保証”を与えているに等しい。
ロシア政府は、5月に行われる第2次政界大戦での戦勝70周年式典に正恩氏を招待しているが、日本政府関係者によると、「北朝鮮もロシア側に応じる方針を示している」という。
もし、プーチン氏から厚遇が約束されているならば、正恩氏はロシアにおいて、華やかな国際舞台デビューを飾ることもあり得る。そこで正恩氏がロシアの後ろ盾に信頼を深めることになれば、日本人拉致を含む北朝鮮の人権問題改善が、さらに遠のくことにもつながりかねない。