韓国のソウル新聞は16日、平壌に精通した消息筋の話として「北朝鮮が日本人拉致被害者を含めた北朝鮮国内の日本人についての調査を事実上完了し、結果の公開を検討している」と報道した。

消息筋が、ソウル新聞に語った内容を要約すると以下のとおりになる。

「北朝鮮の調査は拉致被害者、特定失踪者、遺骨、墓地、残留日本人、日本人配偶者など両国が合意したすべての事項について完了している」

拉致生存者「期待できない」

「日本では、『北朝鮮が調査を誠実に行っていない』という批判が出ているが、北朝鮮は反応せずに見守っている」

「調査結果を日本側が受け取らない場合、北朝鮮は一方的に調査結果を公開する可能性もある」

「北朝鮮が調査結果を単独公表すれば、調査の信ぴょう性をめぐり日本が強く反発し、国交正常化へ向けた両国の思惑は白紙に戻される可能性が高い」

「ストックホルム合意の7項目のうち、日本が履行したのは人的往来などの部分解除に過ぎない」

「日本人拉致被害者の場合、生存者がいないとする従来の北朝鮮の主張を覆す結果が出ることは期待できない」

ソウル新聞に独自の情報源か

先月、在日本朝鮮人総連合会の機関紙・朝鮮新報(電子版)も、平壌支局発の記事を通じて日本側に「ストックホルム合意」の履行を促したが、今回ソウル新聞が報じた消息筋の主張は「北朝鮮が単独で調査結果を発表する」など、さらに踏み込んだ主張となっている。(関連記事

こうした内容については、共同通信と時事通信も引用して報道している。

ソウル新聞に情報を提供した消息筋の「信ぴょう性」については、一部に疑問視する声があるものの、同紙は昨年10月、朝鮮労働党で対日部門を長らく担当した姜周一(カン・ジュイル)=本名:康寛周(カン・グァンジュ)氏の死亡を他紙に先駆けて報道。後に事実だと確認された経緯もあり、北朝鮮ウォッチャーから一定の注目を集めている。

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