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北朝鮮国内で、ディーゼル油とガソリン価格が下落しているという。

中国丹東のデイリーNK内部情報筋は12日、「国外では『中国の原油が輸入されず北朝鮮は深刻な事態だ』と言われてるみたいだが、国内ではディーゼル油もガソリンも供給が安定して、むしろ価格が下落している」と伝えてきた。

情報筋によると、昨年末までは平安地域でディーゼル油1キロが1万500ウォン、ガソリン1キロが1万3000ウォン前後だったが、3月初めには、ディーゼル油が8500ウォンで2000ウォン安。ガソリンは1万500ウォンと、従来より2500ウォン安値で取引されている。

この背景には、国際原油価格の下落によって中国から安値の「精製油」が安定的に供給されていることがある。また、ロシアからも相当な量の精製油が輸入されたと情報筋は語る。

「ロシアのウラジオストクから咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)港や咸鏡南道(ハムギョンナムド)の端川(タンチョン)や興南(フンナム)港に、多くの精製油が運ばれてきた。江原道の燃油倉庫から平壌や平安南道に向かっても供給されるだろう」と伝えた。

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情報筋によると、中国から輸入した油は、軍需動員総局や内閣燃油局で主に使われ、一般住民のほとんどがロシアから輸入された精製油を使う。住民の間ではロシア産の油が中国よりも品質が良いと言われている。

また、「こうした正規ルートだけでなく、中朝国境地帯では貿易会社が、鴨緑江地域で確保した船でガソリンやディーゼル油を密輸している。密輸された油は企業所(会社)ではなく、金儲けのため一般住民に売る」という。

昨年の1月から今年1月までの13ヶ月間、中国から北朝鮮へ輸入された原油は統計上はゼロになっている。しかしデイリーNKは、輸入ゼロとされていた昨年6月の時点で、原油の供給が継続されていたことを現地取材で確認している。

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平壌市内のガソリンスタンド
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