丹東市内の様子 ©Max-Leonhard von Schaper
丹東市内の様子 ©Max-Leonhard von Schaper

中朝国境に面する中国丹東の不動産市場が沈滞傾向にあると、中国の銭江晩報が要旨として次のように報道している。

中朝関係の冷え込みが丹東の不動産市場に悪影響

人口250万人(市区人口は72万)の遼寧省丹東市。中朝貿易や北朝鮮に向かう中国人観光客の7割から8割が通過する物流、交通の一大拠点だ。

2009年からは、中朝経済協力の活性化と北朝鮮の経済開放への期待から、地方政府や中国企業による不動産開発ブームが起きた。

丹東市の緑化面積は61%に達する。環境も風景も気候もよく、温泉もあることから、黒竜江省や吉林省からも定年退職した人達が物件を購入するケースが増えていた。

しかし、北朝鮮の変化が想定以上に遅く、さらに核実験や張成沢氏の処刑以降、中朝関係が冷え込んだことから経済協力も振るわなくなっている。

昨年下半期に予定されていた新鴨緑江大橋の開通も無期限延期となり、そのたもとにある北朝鮮の飛び地「黄金坪(ファングムピョン)」の開発事業にも進展がない。

こうしたことから、丹東での不動産投資ブームは完全に冷えきってしまったと現地の関係者は語った。

マンション価格は昨年比1平米あたり1000元下落

丹東中心部のマンション価格は、1平米あたり6000元(約11万4000円)、温泉周辺の物件は7600元(約15万円)、北朝鮮を望める鴨緑江沿いの物件は1万元(約19万円)だが、昨年に比べて1000元(約1万9000円)ほど下落した。

丹東に住む徐さんは、地元の経済状況を次のように語った。

「丹東は景気がよくない。主軸となる産業がなく(大手バスメーカーの)黄海汽車を除けば大企業も少ない。さらに観光業だけでは経済を牽引できない。一般労働者は新築物件に手が出せないので外部からの投資頼りだが、それも減少している」

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