「彼らは不起訴処分となったわけではなく今年9月までは仮釈放の状態だ」
「その間に脱北を試みる者や韓国と連絡を取っている者を見つけて告発すれば完全に無罪となる。しかし、それができなければ再度収監される」
違法な携帯電話使用者たちは、逮捕されひどい拷問を受けたと伝えられている。そうして得られた自白で「容疑者」を概ね把握した保衛部は、収監者をおとり捜査に利用するため、スパイに仕立てて仮釈放したのだ。
「彼らは仮釈放される際に『中であったことを一切話さない』という念書を取られている。周りの人々は、『方針検閲』で捕まったから重罰に処せられると予想していたのに、それに反して釈放されたことを非常にいぶかしげに思っている」(内部情報筋)
人々に携帯電話で話す自由すら与えず、その上スパイを仕立てて疑心暗鬼を呼ぶとは、二重に罪深い行いと言える。