このことから兵士たちも毎日協同農場の前に集まって軍用米を出せと催促しているが、これが農場員とトラブルの原因となった。
穀物奪われ農業に支障、意欲も低下
「軍人たちは分組を管理する責任者と一緒に、家々を回って隠しておいた穀物を出せと脅したり、家のあちこちを調べてなけなしの食糧を奪っていく。農場員と兵士の間でのトラブルは少なくない」
協同農場は国家計画委員会、農業省の方針に基づき軍用米の割り当てがあり最優先で確保しなければならない。生産量の7割と献納するのが一般的だ。
?しかし、農場員の立場からすれば、なけなしの穀物を奪われては来季の農作業の準備に支障をきたす。農場では穀物を分組員の家に持ち回りでこっそり隠すなどの「対先軍政治対策」を練ってきたが、軍隊側もそれを見越して農場員から収奪をしようとしているのだ。