米朝が18日、シンガポールで非公式接触をしたとAP通信が伝えた。両国の接触は、昨年5月にモンゴルで「トラック2(官民)」の形式で接触して以来、8ヶ月ぶりとなる。
今回の接触には米国側からリオン・シーガル社会科学院北東アジア安保協力プロジェクト局長、ボズワース元国務省対北朝鮮政策特別代表、ジョゼフ・デトラニ前国家情報局(DNI)核不拡散センター所長、トニー・ナムグン前UCバークレー韓国学研究所副所長などが参加。北朝鮮側からは6カ国協議首席代表であるリ・ヨンホ外務次官とチェ・ソンフヒ外務省副局長、チャン・イルフン駐国連代表部次席大使などが出席したことが分かった。
シーガル局長は同日、北朝鮮側との接触を前にした会見で「北朝鮮の核ミサイルプログラムを扱うだろう。お互いの気流を把握する場だ」と明らかにしたうえで、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントのハッキング事件に関しては「その問題については、多く取り上げない」と述べた。
19日まで二日間の日程で行われる今回の接触は、北朝鮮側から現職官僚と米国側から過去の対北朝鮮交渉を担当した官僚出身者が参加するという点で「トラック1.5」(半官半民)の形となる。米国側のシーガル局長は、2013年9月イギリス・ロンドンで米朝接触を手配したが、今回の接触も主導したこともわかった。
北朝鮮は米韓軍事演習の中止を条件に核実験の一時中断を提案している。アメリカは北朝鮮側の提案を公式に拒否しているが、今回の接触でどのような話し合いがされるのか注目される。