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さらに、中国中日関係史学会の徐啓新副会長兼秘書長もまた、日本の右傾化を手厳しく批判した。

「東アジアは新しい課題に直面している。その震源は日本の第2次安倍政権だ。彼らの目的は戦後の世界秩序を破壊することだ」

「右翼政治家一家に生まれた安倍は、祖父の岸信介の影響を強く受けている。だから祖父の祀られている靖国神社に行きたいのだ」

「安倍は日本大国化のため、集団的自衛権を認め、自衛隊が米軍と一緒になって戦える仕組みをつくった」

「日本の平和勢力の衰退が安倍の思いあがりを許した。もはや安倍は怖いものなく憲法改正を強行できる」

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……等々。

靖国、慰安婦、教科書、尖閣諸島……等々、歴史認識と領土の問題で日本人の意識が「ここ数年大きく後退した」と中国の専門家たちは言う。

「日本の内部矛盾が噴出」

その原因を、中国社会科学院日本研究所の胡彭助理研究員は日本社会の現状と照らして、次のように分析してみせた。

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「日本ではバブル崩壊後、収入減、少子高齢化、格差拡大、年金制度崩壊……等々、不安要素が山積みになった。一億総中流社会はなくなり、高齢層と若年層の貧困問題が大きな課題となっている」

「現在労働人口の約3分の1が非正規社員。そして阪神大震災、オウム事件等で日本人は自信を失っていった」

「それに対して中韓の経済発展は速い。経済発展と同時に両国民は自信をつけていった。2010年、中国のGDPは日本を抜いた」

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「日本の国民は中国に嫉妬し、羨望を抱いている。それをマスコミが扇動して?嫌中?ムードを煽り、中国脅威論の書籍があふれている」

……等々。つまり、日本社会の内部矛盾が人々のあいだに鬱屈を産み出し、その鬱屈と中韓両国への嫉妬が右傾化として噴出しているという解釈だ。