船内で聞いた「悲鳴」

いまから20年余り前、在日朝鮮人訪問団の一員として北朝鮮を訪れた際に、「万景峰(マンギョンボン)」号の中でこんなことがあった。

新潟から元山(ウォンサン)まで、2泊3日の船旅は退屈である。乗客たちはトランプをしたり、囲碁を打ったり、船室やロビーのテレビで流れる朝鮮映画を観たりと思い思いに過ごす。

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万景峰号の就航を報じる総連機関誌『朝鮮画報』の記事

そんなノンビリした空気の中で、とつぜん「キャッ」という軽い悲鳴を聞いた。声の主は、修学旅行のために同乗していた朝鮮高校の女子生徒たちだ。