それだけに、「北朝鮮とポルノ」の話題には何ら新しいものが感じられない。主として韓国の映像作品が、VCDやUSBメモリに記録されて北朝鮮国内に氾濫している現状では、「ポルノ」もまた、かつてよりいっそう当たり前に出回っているはずだ。
その摘発に、いまになって血道を上げる金正恩体制の考えがわからなかった。楽団ポルノ事件に李雪主(リ・ソルチュ)夫人が関係したのではないか、との見方もあるが、事実であることを示す証拠はどこからも提示されていない。
北朝鮮当局はもしかしたら、もっと別の映像作品に神経を尖らせているのではないのか。(つづく)
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(取材・文/ジャーナリスト 李策)