金正恩氏が朝鮮労働党創建日(10月10日)までに完成させよと指示した平壌の衛星科学者通りと金策工業総合大学の教育者住宅工事。指示通り工事は終わったが、なぜか竣工式は行われなかった。

平壌のデイリーNK内部情報筋は現地の状況を次のように伝える。

「建設資材と人材が集中させたおかげで衛星科学者通りの住宅の工事は終わった」

「しかし、既に入居した世帯は数えるほど」

「衛星科学者通り」は正恩氏が名付け親で、今年3月に党創立日までに建設するよう「戦闘命令」を下した後も何度も現場を訪れるなど愛着を持っていたようだ。

しかし、竣工式を行われなかったのが、正恩氏が9月3日の牡丹峰楽団新作コンサート観覧後1ヶ月以上公の場に姿を見せていないことと無関係ではないようだ。

北朝鮮はこれまで大規模な建設事業を「最高指導者の配慮」として宣伝してきたこともあり、竣工式が行われなければ「正恩氏の健康に問題があるのでは?」という疑惑が持ち上がる。

ちなみに去年の国家科学院中央キノコ研究所と金日成総合大学の教育者住宅の竣工式に正恩氏は出席している。これらも昨年の党創建記念日までに完成させよとの指示があったプロジェクトだ。

「『党創建日まで提供する』という指示があったから完成はさせたが、正恩氏がいないので竣工式もまともな宣伝もできないだろう」

「庶民たちは正恩氏の健康の心配より、作物の心配をしている。春の少雨で作況が芳しくないからだ。しかし、思想的に問題があると思われかねないのでおおっぴらに語る人はいない」

「金正恩がこんなに長期間姿を見せないことはかつてなかった。やはり大手術を受けたのではないか」(内部情報筋)

一方、平壌の平川(ピョンチョン)区域のマンション建設も党創建日までに完成させよとの金正恩の指示があったが、5月13日に発生した崩壊事故の影響かまだ工事が終わっていない。