北朝鮮の市場における米の値段は、今月初めまで下落傾向にあったが、最近また上昇に転じたことが判明した。干ばつで稲が枯れてしまい、市場に流通する米の量が減少したためだ。

降水量不足で作物枯れる

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は現地の状況を次のように伝えてきた。

「ほとんどの協同農場で麦の収穫が去年より減少した」

「穀倉地帯の黄海道(ファンヘド)と平安道(ピョンアンド)の稲には実の入っていない殻が多く、トウモロコシは夏の日照りで枯れたものの方が多いほど」

今年の春から数ヶ月間続いた干ばつで、北朝鮮のほとんどの地域の貯水池は底まで干上がり、水力発電所は稼働と停止を繰り返した。北朝鮮は住民を総動員して干ばつ被害を防ぐための努力を行ってきたが、貯水量を回復させられずに被害が発生した。

気象庁が発表した資料を確認した結果、秋の穀物生産に影響を与える北朝鮮の8月の降水量は、89.6ミリで平年(199.2ミリ)より少なかった。特に平安南道(ピョンアンナムド)と黄海南道(ファンヘナムド)は平年比30%未満となっている。 9?10月も北朝鮮のほとんどの地方で降水量が平年比40〜50%未満と非常に少なかった。

食糧持ち出しに厳しい制限

内部情報筋は次のように説明する。

「今月初めには、稲の脱穀が終わり、市場に新米が出て、米の価格がしばらくの間は下落したが、再び上昇している」

「今月初め4800〜5000ウォンで取引されていた米が今では5600ウォンで500ウォン以上上昇した」

「他の地域へと食糧が持ち出されないように、外部に通じる道ごとに『食糧検閲哨所』が新たに設置された」

「車に食糧が積み込まれていたら、有無をいわさず没収している」

「その一方で個人の商人が列車を使ってリュック1、2個(50〜100キロ)分の米を運び出すことは取り締まられていないため、市場には米が少しは流通している。」

「しかし、それさえも取り締まられると米の価格上昇は止められない」

米の価格の上昇には国境地帯の密輸の取り締まりが強化されたことも影響を与えている。また、最近、北朝鮮と中国を結ぶ鴨緑江鉄橋の北詰が補修工事で閉鎖されたことも米の価格上昇を招いていると消息筋は指摘した。

橋の閉鎖で食糧入らず

一方、別の新義州(シニジュ)の内部情報筋によると、状況を次のように伝えた。

「先週から鴨緑江鉄橋の補修工事で、北朝鮮に何も入っていない」

「工事期間を10日ほどらしいが、いつ終わるかわからないために、米の価格が上がる可能性が高い」

この内部情報筋はさらに、当局の農業政策を遠回しで非難する庶民の声を伝えた。

「来年はより厳しい苦難の行軍になるのではないか」

「農民に土地を分け与えさえすれば、米の心配をしなくてもよくなるのに」

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