例年、北朝鮮では収穫分配が終わる12月から翌年3月末まで冬季訓練が実施されるが、酷寒の中で毎日訓練を受ける軍人にとってこれ以上に辛いことはない。もちろん、労働赤衛隊などの予備兵力も訓練に参加するが、数回の陣地奪取訓練を除いては自宅での「灯火管制」などの訓練のみ実施する。
軍人は兵種により異なる装備を担ぎ訓練に臨むのだが、その重さは30キロ程度はざらである。一部部隊では装備を装着しても重量が基準に満たないと、砂袋を背嚢に入れ訓練の強度を高める。
空腹に耐えかねた兵士が農場で略奪
訓練期間中はまともに食事をすることもできないまま厳しい訓練を受けるため、全身が疲労し気力がもたない。翌日の訓練のために肉などで栄養補給をするべきだが、継続的な食糧難のため卵すら食べることができない。4ヶ月間実施される冬季訓練は彼らにとって最も辛い期間である。