咸鏡道・清津市に建設中の大規模アパート。新興富裕層=トンジュ(金主)とブローカーが大手を振っているという。清津市在住のデイリーNKの内部情報筋は9日、次のように伝えてきた。

「ポハン区域(清津中心部)の高層マンション建設事業を国営企業所と突撃隊(建設支援部隊)が引き受けて進められているが、不足した資材の調逹をブローカーが請け負い、建設施工業者とトンジュをつなげて大もうけしている」

こうした動きに目を付けたトンジュたちは、道内にこぞって集まり、地元住民からは「マンション階数を見れば、建設施工業者がどれだけのトンジュを引き入れたのかがわかる。清津建設現場は金競争になっている」と言われている。

現在、清津市は、5月からポハン区域の2千世代を含め、1万世代の建設事業を推進している。

北朝鮮の建設事業は、外部からはその実体がわからないが、内実はトンジュとブローカーによって進められている。金正恩氏が提唱する平壌10万戸建設事業も、同様と推測されることから、住民からは「ブローカーいなければ、国家経済は止まる」と言われるほどだ。

北朝鮮当局、建設工事は各工場企業所と突撃隊に任せる。形式的に、セメント、鉄鋼などを調達する建材確保計画は、一応決めるが計画どおり確保・調逹されることはほとんどない。

そもそも建材工場が、賄賂を通じて資材を提供するため、工事を進めるためには、ブローカーの役割が重要になってくる。ブローカーは建設を引き受けた企業所の内部事情を詳細にリサーチし、トンジュと繋げて利益をあげのだ。

一方、トンジュは、建設に必要な経費の一部を投資。見返りとしてマンション分譲権を受け取る。一棟の高層マンションに、3、4人のトンジュが投資するケースが多く、最も多く投資したトンジュが、一番いい階層(3,4階)を分譲権をもらいうける。1つの階に普通4世帯分が建設され、7千ドルを投資すれば、3,4階の2世帯分の分譲を受けることができるのだ。

「建設現場を小奇麗な身なりで、ぶらつく人物を見かけたら間違いなくそこのマンション建設に投資したトンジュだ。彼らは、入居したい住民を尋ね、取り引きの成功のためにプレミアをつけたりもする」

清津市のマンションの相場だが、3、4階の一世帯は約5千ドルで取り引きされる。つまり、7千ドルの投資で3千ドルの収益を生む計算だ。他の階は3、4千ドル水準だ。平壌高層マンション3、4階は、1万ドル程度で取り引きされることもある。

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