この間、デイリーNKでは高英姫の出身関する独自の取材を経て、いくつかの重要な事実を発掘している。高英姫の父親は、日帝植民地時代に日本陸軍が直轄する広田裁縫所に勤務していた高ギョンテクだ。彼は韓国と日本を往来する密航船を運営していたことが日本の警察に発覚し、日本から強制退去を命令受け、1962年に北に渡った。
さらに、高英姫の日本での朝鮮名は「高姫勲」で日本名は「高田姫」。父である高ギョンテクと北朝鮮へ渡り、「高ヨンジャ」と名前を変え、最終的に「高英姫」の名前を使用することになる。1973年には万寿台芸術団の舞踊家として来日し、その後、金正日の三番目の妻となり正哲と正恩、そしてヨジョンを生んだ。
本紙2012年2月14日「金正恩の生母が労働新聞に功勲俳優として紹介」 の記事では、高英姫と推定される人物が労働新聞に登場したことを報じた。新聞では「高ヨンヒ(고용희)」となっており、「ヨン」の文字が違う(英姫は영희)というミステリーが残るが、万寿台芸術団員で勲章を受ける「高ヨンヒ」は、金正恩の生母の「高英姫」しかいないと当時の芸術団員は証言している。