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デイリーNK内部消息筋は8日、昨年に労働党幹部向けに制作された「高英姫の記録映画」が北朝鮮当局によって回収する騒ぎがあったと伝えた。「偉大な先軍朝鮮のオモニ(お母さん)」とのタイトルの記録映画は、当初は金正恩の母親の偶像化に向けて、幹部教育用に製作されたが、一般住民にまで広まったことによって、北朝鮮当局が回収に乗り出した。この映画では、高英姫の名前や出身成分、経歴などが明らかにされていないが、一般市民の推測と想像が入り交じってデマが広まるのを憂慮した措置だった。

過去10年間、高英姫の偶像化作業は、3回ほど密かに進められた。しかし、2008年以降、つまり金正日の健康悪化と金正恩が後継者として確定した後は、事実上中断されていた。金正日から金正恩への権力世襲を「白頭の血統の正当性」と宣伝しようとする北当局としては、在日朝鮮人帰国者である高英姫の経歴を整理できなかったと見られる。

在日本朝鮮人総連合(朝鮮総連)の中でも、高英姫が在日同胞であることは「公然の秘密」となっており、公式に語られたことは一度もない。

昨年に金正日が死亡して以後、高英姫が言及されたのは、金正恩の誕生日(1月8日)に放映された記録映画のみだった。ナレーションでは、「いつだったか、2月16日(金正日の誕生日)にも現地指導から帰ってこない将軍様(金正日)を母(高英姫)と共に一晩中待ったことがある」と金正恩の思い出を紹介した。