つまらなさを高めたのはそればかりではない。市当局は、公演途中の居眠り、つまらなそうな態度、拍手をしないことを取り締まるために、企業所、人民班(町内会)、大学の担当の安全員(警察官)を通じて警告を行った。
(参考記事:士気を高めるつもりが…北朝鮮軍の小隊長「禁断の踊り」で逮捕)「公演中には絶対に居眠りするな」
「公演に集中しないのは、北朝鮮とロシアの親善にヒビが入る不遜な行為だ。観劇者同士で監視し、お互いの観劇態度を報告せよ」
これではバレエを見に行ったのか、他人を監視しに行ったのかわからない。
平壌市民が心から楽しめるのは、こんな高尚なものではなく、K-POPやトロットをかけて、自分たちが踊りまくる禁じられた遊びだ。本当に信頼できる人たちだけで、家に閉じこもって、或いは誰もいない山の中の桜の木の下で、密かに踊っていることだろう。
(参考記事:北朝鮮の男女16人「堕落した腰振り」で吊し上げの刑)