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ロシアのサンクト・ペテルブルグにあるオペラ、バレエの劇場のマリインスキー劇場は、チャイコフスキーの代表作「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」「白鳥の湖」が初演された劇場として、世界的に有名だ。沿海州のウラジオストクには別館もある。

そんなマリインスキー劇場に所属する芸術団が北朝鮮を訪問し、平壌の万寿台(マンスデ)芸術劇場で「眠れる森の美女」の公演を行った。武器取引などで北朝鮮との親密さを深める、プーチン大統領からの「贈り物」と言える。

ところが、平壌市民の反応は鈍い。いや、むしろ怒っている。めったに触れられない世界的なバレエのどこに不満があったのか。その裏には、現地におけるきわめて偏った「エンタメ事情」があると、デイリーNK内部情報筋が伝えている。

平壌市当局は、今回の公演がロシアとの友情を示す契機になる、観客席を埋めるのが(平壌市民の)使命だとして、観覧するように呼びかけた。「サクラになれ」ということだ。

また、企業所内にある朝鮮労働党委員会は、ロシアの社会と文化的特性を理解するに当たって、大切な参考になる文化活動だ、誠実に参加しようと宣伝した。

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ところが、人々の反応はきわめて冷淡だ。

「言葉も文化も違うロシアの芸術への関心は微々たるもので、強制的な観覧に人々は不満を持っている」(情報筋)

ロシア渡航が難しい現状で、バレエファンのみならず、クラシックに関心のある人なら垂涎の公演で、コロナ前には日本や韓国からサンクト・ペテルブルグまで熱心に通う人もいたという。そんな世界的レベルのバレエを見た平壌市民の反応は、ひとことで言って「つまらなかった」というものだ。

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「文化、芸術の本質的価値は、観劇する人に楽しみを与えるもので、強制観劇はそのような価値を阻害する行為だ」(情報筋)

要するに、つまらないものを、カネを払わされてまで観劇させられたことが不満ということだ。若者や学生たちは、職場や大学に割り当てられ、無理やりチケットを買わされ、大切なプライベートの時間を奪われたことに、「余計なことを。頭に来る」「迷惑だ」「なぜ国はここまでするのか」との反応を示した。

(参考記事:北朝鮮の女子高生が「骨と皮だけ」にされた禁断の行為

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そもそも北朝鮮で暮らしていて、庶民がクラシック音楽を耳にすることはほとんどないとされる。表では金氏一家を称える歌ばかり聞かされ、裏ではK-POPやトロット(韓国の演歌)を聞いている。よほど感覚の優れた人でもない限り、知らないものを聞かされても興味が湧かないのは仕方のないことだろう。