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新型コロナウイルスのパンデミックが収まったと思いきや、今度はインフルエンザが猛威を振るっている。

厚生労働省の発表によると、2023年第46週(今月13日から19日)インフルエンザの1医療機関当たりの報告数は21.66人で、前週比で増加している。全国で最も高い佐賀県では47.26人を記録し、インフルエンザ警報が発令された。その他にも埼玉、岐阜、愛知、広島、鳥取、沖縄、北海道の一部地域でも警報が発令されている。

コロナ明け後の社会活動の増加が原因のようだが、北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)でもインフルエンザが流行期に入り、当局が対策に乗り出している。しかしそれは、「ワクチン接種」という一般的なものではない。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

北朝鮮保健省は、北部でのインフルエンザの流行が他の地域より深刻だとして、予防方法を各人民班(町内会)を通じて住民に伝えた。それは次のようなものだった。

ー濃度の低い酢を暖め、その湯気を鼻から吸って喉から吐く
ーぬるめの酢を口に含み、鼻うがいをする

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これはかなりの「荒療治」と言えるが、できなくはないようだ。

人民班長は、鼻うがいのやり方のお手本を見せて、子どもが一人でやれば事故になる可能性があるとして、大人が見守るように伝えた。また、熱が出た場合には町内の診療所で医師の診察を受けて、薬を飲んで2〜3日休んでから、医師から問題ないと言われるまで、出勤、登校しないことなども伝えられた。

(参考記事:塩水にアヘンを混ぜて注射…医薬品不足の北朝鮮で「死の民間療法」

国による民間療法の推奨は、今回が初めてではない。

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北朝鮮政府は、新型コロナウイルスの感染予防として、塩水やベーキングソーダでの喉や鼻のうがい、柳の葉の煎じ薬や緑茶の飲用などを公式に推奨したことがある。国営メディアも、それらの方法を紹介した。

(参考記事:響き渡った女子中学生の悲鳴…北朝鮮「闇病院」での出来事

コロナ対策として国境を封鎖し、中国から医薬品が輸入されなくなった状況で価格が高騰し、一般庶民には手が出せなくなってしまった。苦し紛れに民間療法を推奨したのかもしれないが、国民からは嘲笑される始末だった。今回の「酢で鼻うがい」も同じだろう。

(参考記事:「子どもに緑茶を飲ませろ」北朝鮮、民間療法でコロナ対策

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人民班の会議では、現金がなく医薬品が買えない人たちに薬を届けるためにお互いが助け合うこと、さらなる流行を防ぐために衛生管理と消毒を強化することなどが伝えられた。