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北朝鮮の中学、高校の生徒は、頻繁に勤労動員に駆り出される。田植え、稲刈り、くず鉄集め、政治集会などなど、勉強そっちのけで様々なことに動員されているのは、まるで日本の戦時中の中学生のようだ。

(参考記事:北朝鮮の女子高生らが激しく抵抗「私の体に指一本触れたらタダじゃおかない」

小学生とて例外ではない。日本なら用務員が行うような仕事も小学生自らが行う。その代表例がゴミ処理だ。教室を掃除するだけではなく、ゴミ捨て場まで運ぶ作業も小学生自身が行う。その過程で事故が起きてしまった。咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

咸興(ハムン)市内の小学校で先月末、車の上に立って満載されたゴミをたらいに入れて、ゴミ捨て場に運ぶ作業をしていた9歳のキムくんが、その重さに耐えきれずに転倒、落下し、腕の骨を折る大怪我をした。

ゴミ運びは大人のする仕事だが、予算不足に苦しむ学校はトラックのレンタル費、ガソリン代、ドライバーへの手間賃が払えず、小学校3年生以上の児童を動員して行う。1年生と2年生は保護者が代わりに動員される。

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1クラスの3グループに分けて、5人はシャベルでゴミをたらいに入れる係、2人はそれを受け取って渡す係、残りはタライに入ったゴミをバケツリレー方式でゴミ捨て場に運ぶ。

かつては「まあそんなもんだ」と考えていた保護者だが、今では意識が変わった。

「今の若い親たちは、学校で自分の子どもが労働を強いられることに不満を抱いている」(情報筋)

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北朝鮮の教育熱は凄まじく、保護者は子どもに様々なお稽古ごとをさせる。公教育は思想教育が中心で、社会を生きていくに当たって役に立たない科目が多いからだ。富裕層になると、大学生や学校教師、大学の教授を家庭教師として雇う。それだけにとどまらず、エリート中学、高校や名門大学への入試を巡っては、カネが飛び交う。

(参考記事:北朝鮮で相次ぐ「汚受験」摘発、地方にも広がる

親や祖父母にとっては目に入れても痛くない大切な子どもが、強制労働をさせられることに我慢ならないようだが、個人よりも集団を重視する北朝鮮政府にとっては、子どもも革命の消耗品の一つに過ぎない。そんな意識の乖離が問題の背景にある。

「わが国(北朝鮮)があれほど自慢して宣伝する教育環境が、実際にはどれほど劣悪で、それにより子どもたちがどんな被害を受けているのか、今回の事例に如実に表れている」(情報筋)

(参考記事:子どもの数が10年で半分に…深刻なレベルに達した北朝鮮の少子化

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なお、大怪我をしたキムくんの両親は、学校に乗り込み、担任教師に「なぜうちの子に危険な仕事をさせて怪我をさせたのか」と抗議したものの、担任教師も上から言われたとおりにやっただけだ。結局、調査などは行われず、ウヤムヤにされてしまったとのことだ。