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全世界的にコロナ対策の緩和、撤廃が進む中で、北朝鮮は依然として人の出入りを禁止し、輸入も一部に限って解禁するなど、極端なゼロコロナ政策が続いている。

元々毎年春は、前年の収穫の蓄えが底をつく春窮期だが、2020年以降は、季節を問わず食糧不足が続き、米びつがすっからかんになった絶糧世帯が続出し、餓死者も出ていると伝えられている。

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人民を守る立場にあるはずの朝鮮労働党だが、これと言った対策は行わず、自力更生せよと言うばかりだ。咸鏡南道(ハムギョンナムド)の端川(タンチョン)では、ある女性が、最後の頼みの綱であったはずの朝鮮労働党から冷たい仕打ちを受けた。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

市内に住む50代女性のキムさんは、深刻な不況で市場に出て商売しても儲けがなくてコメが買えず、家族に出す食事が手元にまったくなかった。

コロナ前までは豊かな暮らしをしていた富裕層ですら、一歩間違えれば餓死しかねないほどの厳しい食糧事情。庶民に至っては状況がさらにひどい。親は子どもを飢えさせまいと、ありとあらゆる手段を使って、食べ物をかき集める。

(参考記事:金持ちも餓死「希望拷問」に苦しむ北朝鮮の人々

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キムさんは、朝鮮労働党端川市委員会(市党)を訪ねて直訴することを決心した。そしてこのように伝えた。

「コメがなく数日間、子どもたちに何も食べさせられていない。一人では手に負えない。親として、子どもが飢えるのを見ていられずやってきた。どうか子どもに粥の一杯でも食べさせられるよう助けてほしい」(キムさん)

ところが、市党幹部から返ってきた返事は、こんな冷たいものだった。

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「今、国全体が苦しいのを知らないのか。お前だけが苦しいと思うのか。なんとかして自分の力で耐え抜かなければならない。ここに来たからとコメが降ってくるわけでもないのに。他の人々は足がないからとやってこないとでも思うのか」(幹部)

そしてさらに、罵詈雑言を並び立てたという。それでも食い下がるキムさんに、幹部はこう言った。

「党は苦しくてももう少し耐えて頑張ろうと、声が枯れるほど思想教育を行っているのに、未だに思想精神の状態がこの有様で、あちこちで物乞いをする恥知らずだ。痛い目にあいたくなければすぐに出ていけ」(幹部)

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敷居の高い市党の玄関をくぐり、勇気を出して窮状を訴えたキムさん。しかし、幹部に門前払いを食らったという話は、あっという間に市民に広がり、怨嗟の声があちこちから上がっている。

「国は子どもを多く産めと言っているが、実際に産んだら見て見ぬふりで相手にしてくれない。最近、生活苦でコチェビ(ストリート・チルドレン、ホームレス)に転落した人々が飢えに苦しむ様子が頻繁に目に入るのに、それについても知らんぷりをするなんて、一体どういうことだ」(端川市民)

(参考記事:金正恩の異次元過ぎる「子作り対策」にのけぞる女性たち

北朝鮮が全国的に厳しい状況に置かれているのは間違いなく、市党のトップならともかく、末端の幹部も飢えに苦しんでおり、他人に施しができるほど余裕がない可能性も考えられる。だからといって、同情の言葉をかけるでもなく、冷たく追い払う始末。市民の怒りを買うのも当然だろう。