北朝鮮当局は昨年8月、デモや暴動を鎮圧する「機動打撃隊」を設立したが、そのせいで住民は二重に苦しめられている。

当局は、貨幣改革(デノミ)への不満が高まるにつれ、住民の反発を懸念し、各道の人民保安局傘下に大規模打撃隊を設立した。メンバーは除隊軍人で、暴動が発生した際に首謀者の捜索、除去を行い、第一線を崩壊させるのが任務だ。

機動打撃隊が組織されてから大規模なデモは発生していないが、中東の民主化デモの拡散などが飛び火する可能性があるため、組織は維持されている。情報筋によると、保安局管轄下の市、郡、区域に派遣され、取り締まりなどを行なっているという。

咸鏡北道の情報筋は「保安員の制服を着た打撃隊が、駅前や路地など流動人口の多い場所で身分証の確認や荷物検査などを行なっている。特に夜9時以降に移動する人々は全員が検問を受ける」と伝えた。

この取り締まりは、市、郡、区域での取り締まりを担当する人民保安署の巡察隊と任務が重複するため、組織間の争いに発展している。その被害を受けるのは一般住民だ。商売で生計を立てるしかない人びとは、両方にワイロを収めざるを得ないからだ。

情報筋は「巡察隊へのワイロだけでも商売が大変なのに、打撃隊の登場で暮らしていけないと住民の不満が高まっている。結局、我々は全員が死ぬだけだと言っている」と伝えた。

咸鏡北道の清津(チョンジン)では、300人余りの機動打撃隊と巡察隊、これに加え強盛大国に向け収入が必要な各組織も検閲を行うなど、住民は搾取され続けている。

また、鉄道検閲隊、鉄道保衛隊、不純録画物(DVD等)の取り締まりを目的に組織された109常務など様々な組織も住民検閲に参加しているという。

この様に各機関による住民搾取によって、住民の不満は高まっているという。

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