北朝鮮「陸の孤島」で響き渡る悲鳴…犠牲になる子供たち

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北朝鮮で最も冷遇されている地域の一つが、北部にある両江道(リャンガンド)だ。中朝国境に面した恵山(ヘサン)は密輸の一大拠点として知られるが、それ以外の農村部はインフラが未整備の「陸の孤島」状態で、住民らは不便な生活を強いられている。

そして先日来、この地域で餓死者が多発しているとの情報が相次いで入ってきているが、状況はかなり深刻なようだ。

現地のデイリーNK内部情報筋によると、三水(サムス)、甲山(カプサン)、豊西(プンソ)など農村地域で亡くなる人が相次ぎ、いずれも栄養状態の悪さと高熱が原因だ。

特に最近では、3〜5歳の子どもが亡くなるケースが相次いでおり、その数は上記の地域だけで8人に及ぶ。いずれもコロナ、或いは別の病気になっても、食事がきちんと取れておらず抵抗力がない上に、薬も出回っていないためだ。

(参考記事:「貧しくて苦しく、皆で泣いた」コロナ禍で医薬品不足の北朝鮮

ちなみに北朝鮮はコロナ対策として、全国にロックダウンの措置を取っているが、農村部においては、他地方から商品が入荷しなくなり、医療へのアクセスが限られていることもあり、病気になっても手をこまねいて自然回復或いは死を待つしかない状況だ。

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この地域の物流の中心地である恵山(ヘサン)へのアクセスが遮断されたことが、地域に大きなダメージを与えている。

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当局は、発熱患者が減少傾向にあると宣伝しているものの、両江道ではこのように亡くなる事例が相次いでおり、「政府は平壌市民にだけ医薬品を供給して、地方の住民の健康には関心がない」(情報筋)との悲痛な叫びが聞こえる。

(参考記事:山に消えた女囚…北朝鮮「陸の孤島」で起きた鬼畜行為

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食糧と医薬品の不足を解決方法は、ロックダウンを解くことだと力説する情報筋は、そのような期待が地域でも高まっていると伝えた。

(参考記事:北朝鮮発表の「発熱患者」が過小報告されてしまう仕組み