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北朝鮮は5月12日、新型コロナウイルスの感染者が国内で発生したことを公式に認め、最大非常防疫態勢に移行した。医薬品の供給が行われているが、首都・平壌と地方では流通状況に大きな違いがあり、地方住民から怒りの声が上がっている。

平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋が、米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)に語ったところによると、軍需物資を備蓄している2号倉庫から薬品が放出されたことを受け、地方でも期待が高まった。しかし、新義州(シニジュ)市内の薬局は24時間営業しているものの、解熱鎮痛剤など必要な薬はないとのことだ。2号倉庫の薬品は、平安北道や新義州市の人民病院に少量供給されたにとどまるという。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋も、清津(チョンジン)市内の薬局には薬がないと伝えている。病院では処方箋は出してもらえても、「薬は市場で買って飲め」と言われるだけだという。

さらに、医薬品の価格の上昇傾向が続いている。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋は、恵山(ヘサン)市内の松峯洞(ソンボンドン)では、2軒に1軒の割合で発熱患者が発生し、外出もままならない状況だが、いざ解熱剤を買って飲もうにも高すぎて手が出ないと述べた。

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元々は解熱剤1錠が300北朝鮮ウォンで売られていたが、発熱患者患者の急増に伴い解熱剤が不足、500〜700北朝鮮ウォンに値上げされ、5月20日の時点で1000北朝鮮ウォン以上となっている。(1000北朝鮮ウォンは約20円)

(参考記事:コロナ急増の北朝鮮で医薬品価格が3倍に…品薄も深刻

松峯洞に住む40代女性は、10代の娘が40度を超える高熱で苦しんでいるのを見かねて、なんとか解熱剤を10錠を買って飲ませたものの、全く熱が下がらなかったという。

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「彼女が、娘にリンゴの一つでも買ってやりたいけど、お金がないと胸を掴んで泣きながら嘆くのを見て、町内の人々も悲しくなり皆で泣いた」(情報筋)

もっと貧しい人は、解熱剤を1錠も買えず、濡らしたタオルを額に当てるくらいしかできないまま、命を落としている。

「これが、今の恵山の発熱患者が直面している状況」(情報筋)

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発熱のみならず、食べ物がなくて倒れたり亡くなったりする人も多く、死因がどちらなのかもわからない状況だという。

(参考記事:「一家全滅、10人餓死」も…金正恩“封鎖解除”のウラで何が

市民の間からは「暮らしがここまで厳しいのに国は何をしているのか」「ああしても死に、こうしても死ぬのに、外国から薬もコメも取り寄せないのか」などを強い不満の声を上げている。

地方の人々が苦しむ中、平壌市民は単なる風邪薬とは言え、解熱剤を入手できる状況にある。また、ごく一部ではあるが、ワクチン接種も行われている。平壌とそれ以外の地方を徹底的に分けて、差別的な扱いをするのが、万民が平等なはずの北朝鮮の現実だ。

(参考記事:平壌で出回り始めたコロナ対策薬、中身は単なる風邪薬

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