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一昨年からのコロナ鎖国で、深刻な生活苦に陥っている北朝鮮国民。年老いた親の中には、子どもに負担をかけまいと、家を出る者もいる。そんな悲劇が、北東部の清津(チョンジン)で起きてしまった。

(参考記事:北朝鮮に現代の「姥捨山」…自ら家を出る老人も

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、清津市の松坪(ソンピョン)区域で先月14日、地元在住の60代女性が自ら命を絶つ事件が起きたと伝えた。

この女性には2人の息子がいて、長男の家に、長男の妻、孫と合わせて5人で暮らしていたが、普段から争いが絶えなかったという。長男の妻は、コロナ鎖国で市場での商売がうまくいかない状況で、5人を養っていかなければならなかった。

北朝鮮で、すべての男性は職場に所属して出勤しなければならないが、まともに給料や食糧配給は得られない。必ずしも職場に所属する必要がない女性が市場に出て商売をして、一家の生活を支えるのが一般的だ。

(参考記事:妻に優しくなった北朝鮮の夫たち…亭主関白の末路は「餓死の恐怖」

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妻は、義母の世話を押し付けて顔すら見せない義弟のことで、「長男だけが息子なのか」「義弟のところに行ってコメをいくらかもらってくるか、お義母さんの面倒を数日でも見てもらうかしてもらえないのか」などと、夫と口論になっていた。

そして、義母に対しても「義弟の家に行って暮らせ」「空気が読めるのなら、義弟からカネをもらってこい」などと責め立てていたという。

それを聞いた母親は、自分が生きているだけで生活苦の息子たちの足手まといになる、このままでは息子夫婦が離婚しかねないと悩み、ふさぎ込むようになった。

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そして、薬の代用として保管していたアヘンを大量に服用して命を絶ったとのことだ。冷たくなった母親の亡骸の傍らには、アヘンの包み紙が転がっていたという。遺書はなかったとのことだ。

その後の家族について、情報筋は言及していないが、老人を大切にするお国柄だけあって、妻に対する社会の風当たりは非常に強いことだろう。

北朝鮮では本来、定年退職した老人には、国から年金が支給され、身寄りのない老人は養老院(老人ホーム)で暮らすことができるようになっている。ところが、年金はとても食べていけないほどの額しか支給されず、それすらも支給が止まってしまった。養老院の生活環境は非常に劣悪だ。

(参考記事:「子どもの駄賃」レベルの年金も中断、北朝鮮経済の深刻さ

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