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北朝鮮が、首都・平壌の市民を対象にした食糧配給を再開した。政権を支える核心階層の離反を防ぐ目論見があるものと思われる。

平壌のデイリーNK内部情報筋によると、今月3日から、「30号対象」と呼ばれる平壌市内中心部の万景台(マンギョンデ)、平川(ピョンチョン)、普通江(ポトンガン)、牡丹峰(モランボン)、西城(ソソン)、中(チュン)の6区域に対して食糧の配給が行われている。

今回の配給は、金正日総書記の死去と、金正恩総書記の最高指導者就任から10年経ったことに合わせたものだ。北朝鮮では5や10で割り切れる「整周年」が重要視される。

配給は有償ながら、極めて安い国定価格で販売され、その量は3カ月分に達する。ただし食糧のうち、コメは半分がトウモロコシの混ざったものだ。北朝鮮は、特別な記念日などに10日分、1カ月分の配給、または嗜好品などの特別配給を行うことはあったが、3カ月分の食糧配給というのは異例中の異例だ。

(参考記事:北朝鮮の特別配給「平壌市民は豪華食品、地方はジャガイモ」

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一方、「410号対象」と呼ばれる残りの11区域に対しても配給が行われている。ただし、こちらは国定価格ではなく、市場価格の半額で、「国営米屋」である国家食糧販売所で購入する形だ。戦争老兵(朝鮮戦争参戦者)、国家功労者、労力英雄などは30号対象の住民同様に、タダ同然の価格で配給を受けている。

(参考記事:不満高まる退役軍人の「ガス抜き」に苦心する北朝鮮政府

別の情報筋によると、当局は郊外の南浦(ナムポ)港を通じて中国から大量のコメとトウモロコシを輸入したが、これが今回の配給に当てられたと思われる。貿易会社は、公海上で中国の船から自国の船に積荷を積み替える「瀬取り」という手法を使っていたが、最も優先されていたのがコメとトウモロコシで、次に営農と建設資材だったとのことだ。

(参考記事:貿易再開の遅れで活発化する中国ー北朝鮮間の「瀬取り」

平壌以外の地方でも食糧の配給が行われている。ただし、国家機関の幹部だけを対象にしたもので、一般住民に対しては、道党(朝鮮労働党の各道の委員会)と人民委員会(道庁)に食糧確保させた上で、国家食糧販売所を通じて販売するという形で、情報筋は、価格が地方ごとに多少の差があるが市場価格より安いと伝えつつも、質、量、中身については触れていない。

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地域や階層に応じて差をつけてはいるものの、国から配給して、「国のありがたみ」を感じさせることが目的と思われる。

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