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北朝鮮の新義州(シニジュ)と中国の丹東を結ぶ列車が運行を再開した様子が捉えられたのは、先月初旬のこと。1年以上ストップしている中朝貿易の本格的な再開に向けた動きかと注目を集めたが、それから1カ月経っても目立った動きは観察されていない。

(参考記事:北朝鮮と中国を結ぶ列車が約2年ぶりに走行…再開に向け準備か

その一方で、海上で船から船へと積み荷を移し替える「瀬取り」と呼ばれる手法で、密輸が活発に行われていると、中国のデイリーNK情報筋が伝えてきた。

情報筋によると、首都・平壌郊外の南浦(ナムポ)港沖合の公海上で、北朝鮮と中国の間で取り引きが数十回行われている。追跡を避けるため、船舶自動識別装置(AIS)の電源を落とし、瀬取りを行っているという。

移し替えられているのは石炭、マグネシアクリンカー、モリブデンなど鉱物資源がメインだ。中でもモリブデンは、高強度特殊合金を製造に欠かせないレアメタルで、中国での需要が高まっている。

いずれも国連安全保障理事会の制裁決議2371号で、北朝鮮と取引できないはずのものだ。一方の北朝鮮も、コロナ対策で輸出入共に厳しい制限をかけているが、今回は国の承認を得た「公式の密輸」のようだ。

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(参考記事:北朝鮮のガソリン価格暴落の裏にある「制裁破り」

石炭は、中国政府が電力不足を理由に生産拡大を図ると同時に、輸入元の多元化を行っていることから価格が下落。北朝鮮の受け取る代金は、9月、10月ほどには満たないとのことだ。

デイリーNKが接触した北朝鮮の貿易関係者は、「中国の石炭価格が下落し、業者からは予定していた品物の半分だけ受け取った」と吐露した。密輸はバーターで行われており、石炭価格の下落に伴い、対価として受け取れる品物の量が半減したということだが、この貿易関係者は、計画(ノルマ)通りに品物を取り寄せられず大変だと嘆いている。

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別の高位情報筋によると、当局は最近、対外貿易省を通じて、各貿易会社に優先して輸入すべき品物について指示を下したが、冬季の食糧不足を解消するためのコメとトウモロコシが挙げられていたとのことだ。

(参考記事:「食糧はお前らが解決して」金正恩の責任放棄に軍幹部ら動揺

また、来年4月15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)に住民に配給するキャンディ、菓子の生産に必要な小麦粉、砂糖も輸入するよう指示を下している。

(参考記事:金正恩印のお菓子セットから消えた「あの言葉」

「公式の密輸」とは異なり、国の承認を受けていない「非公式の密輸」に対しては、取り締まりが行われている。当局は、すべての船舶に監視カメラを設置し、保衛部員(秘密警察)を同乗させるなどして、非公式の密輸が行われていないか監視している。

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一方で「公式の密輸」の場合、防疫手続きが面倒だ。消毒薬を撒くだけで1時間をかけるなどして、従来は2〜4時間で終わっていたのが、現在では6時間以上かかるとのことだ。

これに携わったことのある中国人は「人に対して直接消毒薬を撒くのだが、臭いが酷く、涙が出るほどだった」と証言した。

このような「瀬取り」が頻繁に行われている反面、新義州と丹東を経た鉄道、トラックでの貿易は依然として再開されていない。管理人員が多く必要である上に、制裁にひっかかる物品の扱いが面倒であることが理由ではないかと思われる。

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