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北朝鮮が昨年1月、新型コロナウイルス対策として国境を封鎖して以降、運行が停止していた北朝鮮と中国を結ぶ列車が、走行する様子がカメラに捉えられた。

東亜日報系のテレビ局、チャンネルAは、情報筋の撮影した動画を紹介し、8日午後5時に北朝鮮の新義州(シニジュ)から中国の丹東に向けて、機関車と見られる列車2両がゆっくりとしたスピードで走行している様子を報じた。本格的な運行再開に向けた試運転と見られる。

北朝鮮と中国との行き来が再開されるとの話は、今年春から出ていたものの、実際は限定的な貿易が再開されるにとどまった。

(参考記事:中国に停まったままの北朝鮮貨物列車、「公式密輸」に利用か

韓国の情報機関、国家情報院は先月28日、韓国国会で、北朝鮮が中国、ロシアとの国境を早ければ今月から開放する可能性があり、貨物列車の運行再開に向けて協議を行っていると明らかにした。また、統一省の当局者も鉄道を利用した中朝貿易の再開準備が最終段階に至っているとの見方を示していた。さらに北朝鮮国内でも、貿易再開に向けた動きが察知されている。

(参考記事:北朝鮮、貿易関係者を集めて会議…国境開放に向けた動きか

しかし、実際に再開されるかは今の段階では不透明だ。丹東では新たなコロナ感染が確認され、市内の防疫体制が強化され、公共交通機関が運行を停止。外部との交通が遮断され、レストランなどの営業が制限を受けていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋が伝えている。

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北朝鮮は、遠く離れた西アフリカでのエボラ出血熱の流行で鎖国状態に入ったことがあるほど、感染症の流入を異常なほどに恐れていることを考えると、貿易の本格的な再開にはさらに時間がかかる可能性がある。

(参考記事:国境付近で次々に捉えられる北朝鮮の貿易再開の兆し