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「教育は無償」を謳う北朝鮮。しかし、その現実は正反対だ。幼稚園の入園から大学の卒業に至るまで、教育の様々な段階でワイロを必要とする。名門大学に入るには、試験用紙を密かに購入、入試担当者にワイロを掴ませ、晴れて合格したとしても、教授から試験、論文審査などでワイロを要求される。

(参考記事:「黒いカネ」が飛び交う北朝鮮の期末試験

そんなカネまみれの現状は、卒業後もつきまとう。

軍のエリート養成機関である軍事大学や軍官学校(士官学校)は秋に卒業式を迎えるが、今年の卒業生たちは軍官(将校)となり、新設された建設専門部隊の指揮官として大挙配属されることになった。これは、今年はじめの朝鮮労働党第8回大会で、金正恩総書記が、専門建設区分隊の編成を拡大することで、党の社会主義経済建設集中路線の裏付けにせよなどと述べたことに起因する。

部隊の編成は、兵役を繰り上げ終了し、帰宅させずに労働力が不足する農場や炭鉱に送り込む「集団配置」や、都会の若者らを「自ら望んだ」という形で送り込む「嘆願事業」と同じで、大量の人員を送り込んで計画を達成させるという、北朝鮮的な考え方に基づいたものだろう。

(参考記事:兵役終了と同時に「突撃隊」に編入、危険な労働を強いられる北朝鮮兵士

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の軍内部の情報筋によると、第9軍団の指揮部の幹部部(幹部の人事を司る部署)の操動課(配属を担当する部署)は今月2日、軍事大学、軍官学校卒業生を軍団に新たに設けられた建設専門部隊に配属させる「2021年卒業生幹部事業配置方案」を作成、軍団内の党委員会の決定に基づき、実際に配属させることにした。

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しかし、軍でバリバリと活躍することを期待していた卒業生にとって、建設部隊行きは極めて不本意なようだ。それを知っている幹部部は、建設以外の別の部隊の指揮官になることを望む卒業生に対して「スクチェトン」(宿題のカネ)、つまりワイロを露骨に要求しているという。

卒業生は、実際に部隊に配置されるまでに10日から15日間の休暇を得るが、その前に幹部部は「それぞれ事情の許す限り適宜行え」などと伝え、100ドル(約1万1000円)から500ドル(約5万5000円)のカネを要求するという。つまり、親からもらってこいということだ。その額によって望む部隊に行くことができて、ポストが空いてなければ、未配属のままで楽に過ごすこともできるという。

「経済建設路線の貫徹」という党の政策は、裏に回るとカネ儲けの絶好の機会になっているということだ。

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一方、第8軍団の事情に精通している平安北道(ピョンアンブクト)の軍内部情報筋によると、第8軍団の幹部部は、配属の決まっていない卒業生に休暇出張命令書の発行のための個別談話(面談)を行い、その場で「6枚ほどで望みところに配属可能だ」という話をした。「6枚」とはもちろん、100ドル札6枚のことを指す。

このような慣行は以前から存在したが、最近になって額が2倍以上に跳ね上がったというのが情報筋の証言だ。親元でカネの調達ができないでいるせいなのか、軍団内の講習所、外来者(面会者)寝室には、親元に帰ろうとしない卒業生で溢れかえっているという。

金持ちで成分(身分)がよく、コネもある卒業生は、何とかしてカネを調達し、未来の展望のない建設部隊だけは避けようとしている。一方、カネもコネもない卒業生は、どうすることもできず、「運命に任せよう」と自暴自棄になっているという。

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さすがに内部からも、卒業生の人事権を握っている幹部部が、党の政策を悪用してカネ稼ぎを行っているとの批判の声も上がっていると情報筋は伝えたが、あらゆる権限がカネに化ける北朝鮮の現状はそう簡単に変わらないだろう。

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