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昨年、北朝鮮を脱出し、韓国にたどり着いた脱北者の数はわずか229人。中朝両国の国境警備の強化で脱北者の数は減少傾向にあったが、前年2019年の1047人と比べると約2割に過ぎない。

また、韓国統一省は韓国メディアの取材に、今年1月から6月末までに韓国に入国した脱北者の数は33人だと明らかにした。英BBCは、脱北者教育施設ハナ院の関係者の話として、入所した脱北者は今年1月から6月末までに57人で、前年同期比の15%(380人)に過ぎないと報じている。激減傾向にあるものの、脱北する人は少なからず存在するということだ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、先月中旬に起きた脱北の可能性のある事件について伝えている。

道内の金策(キムチェク)市にある金策テギョン水産総合事業所に所属する漁船2隻が先月中旬、出港から48時間経っても帰還せず、遭難信号の発信もないことから、事業所の保衛部(秘密警察)を経て、平壌の国家保衛省にまで報告が上がった。

これを受けて、先月22日から15日間、国家保衛省と咸鏡北道保衛局の反探課(スパイ取り締まり部署)が合同検閲(監査)を行っている。

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北朝鮮で行方不明は、政治事件として扱われることがある。行方をくらましたということは、何らかの手段で脱北した疑いが捨てきれないからだ。実際、災害で地域社会が混乱したすきを突いて、脱北してしまう事例もある。

(参考記事:死者になりすまして脱北?…北朝鮮の水害被災者

検閲では、これらの船には通常よりも乗組員が少なく、船長は兄弟だったことが明らかとなり、当局は計画性のある脱北とみて、行方を追っている。ただ、兄弟の家には家族が全員残っているなど、通常の船を使った脱北とは異なる点もあり、本当に脱北だったのかという疑問もあるという。

(参考記事:韓国を目指し漁船で脱北の7人、エンジン故障で逮捕

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保衛部は、船長や家族の残された家族を拘束するにとどまらず、友人、知人まで呼び出し、彼らの思想状況などについて取り調べを行っているとのことだ。

一方、行方不明になった船2隻は、水産事業所の所属になっているものの、実際の船主は船長2人だったことも明らかになり、問題となっている。北朝鮮では、生産手段にあたる漁船の個人所有が禁じられているため、漁船を所有しているトンジュ(金主、新興富裕層)である「船主」と呼ばれる人たちは、水産事業所などにワイロを払って自分の船を登録している。登録をすれば税金を払うことになるため、当局は黙認してきた。

(参考記事:北朝鮮の「イカラッシュ」が政府の無能ぶりで台無しに

名義貸しのみならず、遠洋運航証、出漁許可証などの発行過程にも問題があったことが明らかになっている。つまり、ワイロで許可証を買ったということだ。

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これと関連し、水産事業所の幹部も保衛部に呼び出され、取り調べを受けており、関連部署すべてへの追及が行われている。

今までは一般的だった中朝国境を越えての脱北が困難となったことで、海上からの脱北が増えていることを深刻に捉えている保衛部は、漁師の思想についての調査や思想教育も徹底して行い、脱北を未然に防ぐと同時に、事前の情報察知に躍起になっているとのことだ。

なお、今のところ、韓国の統一省は脱北者の有無について一切の反応を示していないが、もし韓国に到着していたとしても、高位幹部や有名人である場合や、軍が対処した場合を除けば、公式に発表されることはない。

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