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他の国では考えられないことだが、北朝鮮の密輸には「公式」のものと「非公式」のものがある。この両者は、国の許可や通関手続きの有無で区別されている。

コロナ対策として昨年1月からストップさせられた北朝鮮の貿易だが、対外経済省は今年4月、貿易会社からワック(輸入取扱い枠)の申請を受け付けるなどして、ごく一部だが貿易が再開された。

(参考記事:中国に停まったままの北朝鮮貨物列車、「公式密輸」に利用か

しかし、耐えきれなくなった一部貿易会社が、非公式な密輸に手を出すケースが相次いでいるようだ。咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が詳細を伝えた。

社会安全省(警察庁)傘下の金剛(クムガン)貿易会社の穏城(オンソン)支社の社長は、復数の国家機関の協力の下、密輸を行っていた。今月1日の夜、国境を流れる豆満江に船4隻を出し、中国からコメ500キロと医薬品を密輸した。

国は「密輸を行えば反逆行為に問う」と重大な警告を発していたのだが、会社が社会安全省の庇護を受けており、各方面からの協力を得ていたので、自分は大丈夫とたかをくくっていたのだろう。ところが、一部始終を目撃した住民に通報され、国境警備隊が出動した。

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社長は、穏城郡安全部(警察署)と検察所の公認印のある貿易取引確認書を、取り締まりにやって来た国境警備隊に見せたところ、国の許可が得られているものだと判断され、無罪放免となった。

それから10日後。穏城郡保衛部(秘密警察)の反探課(スパイ取り締まり部署)は、人民班長(町内会長)と情報員(保衛部のスパイ)を通じてこの件の情報を入手した。

国の許可を得て輸入したという物品が、なぜか社長の自宅に運び込まれ、そこに商人が出入りしているのを人民班長や情報員に見られていたのだ。

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結局、社長は反社会主義・非社会主義連合グルパ(取り締まり班)に、国家防疫規定に違反して密輸を行い、私腹を肥やした容疑で逮捕され、現在、咸鏡北道検察所で取り調べを受けている。防疫規定違反と権力乱用で、無期労働教化刑(無期懲役刑)の判決が下されるものと見られている。

司法機関のイルクンたちは「コロナ防疫方針を破ったことも大罪だが、国境で行われるすべての違法な行為に対して、通常よりも無慈悲な処罰を下している最近の現実を考えると、生きて帰ってはこられないだろう」と噂しているとのことだ。

さらに、社長の密輸に協力した容疑で、穏城郡安全部、検察所、そして今のところわかっていないが国境越えに協力した軍部隊に対しても、調査が行われる見込みだ。

(参考記事:追い詰められた北朝鮮の密輸業者、命がけで「タラの芽」を密輸

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