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北朝鮮当局は最近、市場で扱える商品を細かく分類し、それぞれの市場で販売できる製品を制限するとの指示を下した。これは、市場に対する統制を強め、その役割を、社会主義計画経済システムが曲がりなりにも機能していた時代に補助的な役割を果たしていた、農民市場と同等程度に縮小させるものだった。

それから間もなく、この指示は撤回に追い込まれてしまったと、平壌のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:北朝鮮、市場での物品販売を規制…国主導の経済に回帰か

先月中旬、計画経済を司る国家計画委員会は、中央党(朝鮮労働党中央委員会)に対して、提議書を提出した。現在の総合市場を農畜産物、海産物、加工食品を取り扱う別々の専門市場に細かく分けて、商業活動に対する統制を強化するというのがその骨子だ。

そして、市場での衣類や家電などの販売を許さず、国営商店のみで販売するという方針も提議書に含まれていた。この計画を通じて、事実上の税金である市場使用料の徴収を増大させるというものだった。

しかし、中央党はノーを突きつけた。そもそも市場の細分化は困難であり、管理、統制に当たる人員が必要となるとの理由で、提議書を受け付けなかったというのだ。また、衣類、家電の国営商店のみでの販売も、現実的ではないと判断した模様だ。

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さらに、下手に市場に介入して、商人が損害を受けることになれば、世論が悪化し、体制を脅かしかねないとの判断もあったようだ。会議の場では、実際に世論の悪化を恐れる意見が出されたとのことだ。

2009年の貨幣改革(デノミネーション)のときには、商業活動で蓄積された膨大な額の富が一瞬のうちに紙くずになってしまい、反発した商人が暴動を起こすなど、社会不安が広がった事例がある。

(参考記事:貨幣改革に反発した北朝鮮商人、暴動を起こす

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当局は、市場の細分化、販売商品の制限は受け入れなかった一方で、提議書に示された税収拡大については一部受け入れることにした。

具体的には、売台(ワゴン)で扱っている商品が国産品か輸入品か、国産品でも個人の業者の製品かと、国営企業の製品か区別して、市場使用料を分けるというものだ。ただ、これですら商人からの反発が予想され、実現の可能性は不透明と思われる。

(参考記事:北朝鮮、市場管理人という利権…着服し放題の「おいしい仕事」

なお、今回の提議書を提出した国家計画委員会の幹部に対しては、政策に混乱をもたらしたとの理由で、平壌から黄海北道(ファンヘブクト)麟山(リンサン)郡の農村に追放する処分が下された。

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市場に対する統制強化の話は既に市中に流れ、商人や住民の反発を呼んでいるが、幹部を処分することで、反発を抑える意図があるものと思われる。

国民の多くが市場の商売で得られる収入で生計を立てているのが北朝鮮の現実。それを無視した政策は、たとえ実行に移されたとしても混乱を招くか、うやむやにされるかのどちらかだろう。市場統制の強化の一環として進められた、穀物の国営商店のみでの販売も、うまく行っていないようだ。

(参考記事:市場から「穀物供給」の主導権を奪還できない北朝鮮政府の苦悩

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